農業問題

日本の農産物市場は、世界的な規制緩和による市場開放により安価な輸入農産物の受け入れを可能にしました。当時は多様化する消費者ニーズと安く安定した農産物の供給を望む事業者にとってはまたとないビジネスチャンスとなったのです。

しかし、安価な輸入農産物が大量に市場に流通すると、国内農産物を取り扱う卸売市場の価格が低迷するようになり、市場価格の不安定化は販売先を市場に委ねてきた小規模農家の所得を減少させる結果となりました。

卸売市場の価格低迷は、小規模農家の廃業を招き、農家戸数の減少は卸売総量の減少につながり、結果として食料自給率の低下を招いたされています。

しかし、度重なる規制緩和により若い農業者はあたらしいビジネスモデルと技術革新の必要性を感じ取っているのではないでしょか？単なる生産者ではなく、経営として農業を行いたいと思っている人には、今がチャンスだと思います。

小規模な零細農家にとって、スケールメリットを生かして卸売り市場で勝負してくる輸入農産物の低価格は脅威そのものです。農家も新しい販売チャンネルを開拓するか、技術革新やマーケティングを取り入れ付加価値の高い農産物を消費者に提供する手段を考えなければなりません。また、最近は低価格な輸入農産物の残留農薬問題が大きく報道され、消費者は価格よりも安全性や新鮮さを求めるようになり国産農産物が見直されています。

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